Windows 10 VM (VMware Workstation 15 Pro) をWindows 11にアップグレード
仮想マシン(以下VMと略記)のWindows 10 ProにWindows 11 Proをアップグレードインストールしたので、その手順を記載します。 VMware Workstation 15.5.7 Pro(以下VMwareと記載)を使用しています。現時点での最新版は16.2.0なので、1つ前のメジャーバージョンになります。
※自分の使用しているWindowsの言語設定が英語のため、メッセージやキャプチャ画像が英語になっています。適宜日本語に読み替えてください。
インストール用のISOイメージの作成
以下の手順です。
- MicorsoftのサイトからISOイメージを作成するツール(Create Windows 11 Installation Media)をダウンロード。
- ダウンロードした
MediaCreationToolW11.exe
を実行。 - Applicable notices and license termsが表示されるので、
[Accept]
をクリック。 - Language/Edtionの選択画面が表示されるので、
[Next]
をクリック。 ISO file
選択して[Next]
をクリック。- ファイル名(例: Windows 11.iso)と保存場所を指定して
[Save]
をクリック。
インストール前の作業
Windows 11へのアップグレードのシステム要件は以下となっています。 (参考サイト: Microsoft) * プロセッサ: 1GHz, 2コア, 64ビット * メモリ: 4GB * ファームウェア: UEFI, セキュア ブート対応 * グラフィックス カード: DirectX 12 (WDDM 2.0) * TPM 2.0
Windows 10 VMが上記要件を満たすように設定します。
ファームウェア: UEFI
ファームウェアタイプがUEFIかどうかは、[VM]-[Settings...]メニュー ⏵ [Options]タブ-[Advanced]-[Firmware type]を確認します。
ここが[BIOS]
になっている場合は、[UEFI]
に変更する必要がありますが、その前にいったんWindows 10を起動して起動ディスクのパーティションタイプを確認します。
パーティションタイプが[MBR]
の場合は、[GPT]
に変更する必要があります。変換しないとUEFIに変更後のWindowsの起動に失敗します。
起動ディスクのパーティションタイプの確認方法
デスクトップまたはエクスプローラの[This PC/コンテキストメニュー]-[Manage] ⏵ [Storage/Disk Management]
[Disk0/コンテキストメニュー]-[Properties] ⏵ [Volumes]タブ (下記はパーティションタイプがMBR)
起動ディスクのパーティションタイプを[GPT]
に変更するには、コマンドプロンプトを管理者で起動して以下を実行します。
C:\WINDOWS\system32>MBR2GPT /convert /allowFullOS MBR2GPT will now attempt to convert the default book disk. If conversion is successful the disk can only be booted in GPT mode. These changes cannot be undone! MBR2GPT: Attempting to convert disk 0 MBR2GPT: Retrieving layout of disk MBR2GPT: Validating layout, disk sector size is: 512 bytes MBR2GPT: Trying to shrink the OS partition MBR2GPT: Creating the EFI system partition MBR2GPT: Installing the new boot files MBR2GPT: Performing the layout conversion MBR2GPT: Migrating default boot entry MBR2GPT: Adding recovery boot entry MBR2GPT: Fixing drive letter mapping MBR2GPT: Conversion completed successfully Call WinReReapir to repair WinRE MBR2GPT: Failed to update ReAgent.xml, please try to manually disable and enable WinRE. MBR2GPT: Before the new system can boot properly you need to switch the firmware to boot to UEFI mode!
Failed to update ReAgent.xmlと表示されていますが、パーティションタイプの変換自体は成功しています。
この後Widnowsをシャットダウンして[VM]-[Settings...]で、[Firmware type]を[UEFI]
に変更します。
[Secure boot]
にチェックを入れる必要はありません。
TPM 2.0
TPM 2.0対応するためには、[VM]-[Settings...]の[Hardware]タブで[Add...]をクリックして [Trusted Platform Module]を追加しますが、その前にVMを暗号化する必要があります。 [Access Control]-[Encrypt...]をクリックして、パスワードを入力して[Encrypt]をクリックします。
暗号化ができたら[Trusted Platform Module]を追加します。
Windows 11のインストール
CD/DVDにWindows 11.isoを割り当ててWindows 10を起動し、DVD Driveのsetup.exeを実行すればWindows 11のインストールが開始されます。
インストール後の作業
ディスクサイズの最小化
Windows 11をインストールすると以前のWindows 10は、C:\Windows.oldに退避されます。Windows 10に戻す事がないのであれば不要なので以下の手順で削除します。
エクスプローラでCドライブのコンテキストメニューから[Properties]を選択し、[Disk Cleanup]をクリック。
[Clean up system files]をクリック。
すべてにチェックを入れ[OK]をクリック。
その後Widnows 11をシャットダウンし、[VM]-[Settings...] ⏵ [Hard Disk]-[Defragment]をクリック。
[Compact]をクリック。
これで起動ディスクに割り当てられたvmdkファイルのサイズを小さくする事ができます。
TPMハードウエアの削除との暗号化の解除
Windows 11をインストールした後はTPMは不要なので削除します。その後暗号化を解除します。
VMwareでVMを開く度にパスワードを入力するのが面倒でなければそのままでもかまいません。
以上です。